スピリタスのカクテル活用法(ブラッディメアリー編)
今回はブラッディメアリーです。
何気に、隠し味に入れる香辛料が変わったり、
セットで入れる野菜が変わったりと、バリエーション豊かですね。
ちなみに、拙がスピリタスが置いてあるという話を聞いてBARに出向いた場合、
真っ先に頼むのがこれだったりします。
で、単に置き換えただけだったり、
バランスがあんまりにもあんまりだったらあとは適当に頼んで、
さっさと退散する感じですね。
美味しかった場合?
それはもう常連ですよ。
と、いうことでもちろん拙自身も作りなれてはいるのですが、
こうしてがっつり検証というのは、例によってやったことがないので、
これを機に…ですね。
では、詳細をご覧ください。
検証方法
以下の3つのウォッカベースのカクテルを飲み比べ、味の変化を見ます。
(備考)
対象カクテルのレシピ
「ブラッディメアリー」
(材料)
(作り方)
材料をグラスに入れてステア
※カクテル完全バイブル117ページ記載
評価方法
以下の5段階で付けます。
味のバランス
1…呑めたものではない ~ 5…これはいける!!
濃さ
1…すっきりですいすい飲める ~ 5…濃ゆいのでチビチビ飲める
危うさ(度数と飲みやすさのバランス)
1…度数の割に飲めない ~ 5…度数の割に飲めてしまう
検証結果
通常レシピの「ブラッディメアリー」
- 味のバランス…2.5
- 濃さ…3
- 危うさ…2
- 度数…約11度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
強 苦果果苦苦
↑ 果 苦酸
↓ 酸酸酸
弱
感想
うーん、物足りない。
やっぱりコレには一つアクセントをつけたくなりますね。
…って、今回の目的はそうじゃないですね。
トマトのみだと感じられる爽快感のある酸味が消えて、
奥にあった甘味とアルコール感がメインになります。
飲み始めと飲み終わりに感じられる爽快感が、
すべてアルコールの若干えぐみを含む甘さに置き換わり、
それが頭とお尻に関しては影響が大きくて結構飲みにくさを助長していますね。
特に、飲み終わり一歩手前の喉に流れる寸前の苦味が大きいです。
ここは本来、コンソメの味やセロリの香り、
ペッパーの刺激でフォローが必要になるところですね。
唐辛子系の辛みも、調整が難しいけどありかな。
…と、その辺をフルオミットしたため違和感と物足りなさがすごいです。
ハーフスピリタス置き換えの「ブラッディメアリー」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…4.5
- 危うさ…1.5
- 度数…約15度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
強 酸果甘揮揮
↑ 果酸 苦
果
↓ 酸果
弱 酸果
酸
感想
ん、こうしてノーマルのブラッディメアリーと比べると、
味の傾向が大きくが変わったことがわかりますね。
それも珍しい傾向に。
飲み口はけっこうトマトジュースなんですが、
そこからスピリタスのアルコールの割合がガンガン増えていって、
後味はいつもの揮発する感触の上に酸味、そして若干の甘みになります。
珍しいというよりも、今まで拙が持論にしていた
「スピリタスの割り材は、慣れないうちは果肉、
ないし繊維の要素がある飲み物がいい。」
という点に対して、割と納得のいく理由がつかめた感じです。
今回のトマトジュースもそうですが、
飲み口ではよっぽどバランス崩れた入れ方をしなければ、
アルコールより果肉や繊維部分に近い味が舌に残ります。
だからこそ、飲み口即違和感になる可能性が低減できるって感じですね。
完全スピリタス置き換えの「ブラッディメアリー」
- 味のバランス…2.5
- 濃さ…2.5
- 危うさ…3.5
- 度数…約26度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
強 甘甘揮揮揮
↑ 揮揮甘甘苦
↓ 果
弱
果酸
酸果
感想
ん〜
終始、アルコール感に包まれた何かの味を感じます。
意識しないと、それがトマトとわからないくらいにはぼやけていますね。
とりあえず、
完全にトマトの味全てがスピリタスに覆い隠された感じになっています。
スピリタストマト風味ですね。
スピリタスに覆い隠されるのはある意味予想通りでしたが、
アルコールの刺すような刺激が最後に喉を通るとき以外にないのは意外でした。
完全にスピリタスに負けてるなら
ほかの置き換えカクテルと同じく舌や口がヒリヒリするもんですが…
どうやら、果肉&繊維質のパワーを認識しなおさなくちゃダメみたいですね。
しかし、今回も改めて繊維質のパワーを感じたわけですが、
これ、どうしてなんでしょうね?
…ちょうど手元に水溶性・不溶性両方ともに食物繊維はあるんですよね。
粉末の。
次回、試してみます。