歩苦 求路の備忘録 (旧:奇人な鬼神)

お酒、特にスピリタスについて備忘のためにつらつらと。

スピリタスのカクテル活用法(神風編)


最近シンプルなドリンクやロング系のドリンクが 多かったので、
今回はショートかつ3種類の材料を使うカクテルです。
その中でもすっきり飲める、神風ですね。

雪国と同じく、日本の方が考案したカクテルかな…?
と思ったんですが、どうやらアメリカの方が考案されたみたいですね。

これから暑くなる季節にはぴったりの、
すっきり飲めるカクテルです。

では、詳細をご覧ください。

検証方法

以下の3つのウォッカベースのカクテルを飲み比べ、味の変化を見ます。

(備考)

  • レシピが複数あるケースを想定し、引用元の本とページも記載します。
  • 比較対象のウォッカは再現性を第一に考え、コンビニでも入手が容易なキルビーウォッカを使用します。

対象カクテルのレシピ

「神風」

(材料)

(作り方)
シェーク
※カクテル完全バイブル107ページ記載

評価方法

以下の5段階で付けます。

味のバランス

1…呑めたものではない ~ 5…これはいける!!

濃さ

1…すっきりですいすい飲める ~ 5…濃ゆいのでチビチビ飲める

危うさ(度数と飲みやすさのバランス)

1…度数の割に飲めない ~ 5…度数の割に飲めてしまう

検証結果

通常レシピの「神風」
  • 味のバランス…4.5
  • 濃さ…2.5
  • 危うさ…4
  • 度数…約29度
味の推移

飲み始め← →のど越し、後味

強  甘甘甘甘酸
↑  酸酸酸酸
       苦
↓  
弱  苦苦苦苦

感想

全体的な傾向としては、はじめがコアントローの甘めの柑橘感で、
最後がライムの酸味が目立つ流れです。
コアントローは単品だと後味で苦味が目立ちますが、
そこをライムの酸味と爽快感でカバーしてる印象ですね。

お互いの長所を引き出しあってると思います。

ライム単品だと後味の酸味が強すぎて、
逆にコアントローは苦味が強い。
これが一緒になることでちょうどいい感じですね。

ウォッカが入ってるからくどくない気がしますね。
そこをスピリタスにすると、どう変わるのでしょうか?


ハーフスピリタス置き換えの「神風」
  • 味のバランス…4
  • 濃さ…3.5
  • 危うさ…3.5
  • 度数…約35度
味の推移

飲み始め← →のど越し、後味

強  酸酸酸酸酸
↑      苦
   甘甘甘甘
↓  
弱  

感想

コアントローとライムの強弱がハッキリ出た感じですね。

終始比較的ライムが目立って、
コアントローの甘さはくどい酸味を抑える程度の脇役になりました。

端的に言えば、ライムの印象はそのままに、
コアントローのイメージがぼやけた感じですかね?

今までと違って珍しいのは、
スピリタス置き換えをしても味が短くなった印象があまりないってことですね。

ちなみに、度数が高くなると奥に隠れやすい味は確かにあるみたいです。
今回のコアントローのようにね。
逆に、ミントの爽快感やライムの酸味は
『例外を除けば』残りがちですね。


完全スピリタス置き換えの「神風」
  • 味のバランス…4
  • 濃さ…3.5
  • 危うさ…4
  • 度数…約45度
味の推移

飲み始め← →のど越し、後味

強  甘甘甘甘揮
↑   揮揮揮苦
   
↓  苦苦
弱  酸酸

感想

先に上げた例外が、早速発生しました。
ライムの味がわかりにくくなってしまいました。

そのため、上記の味の推移でもライムが担っていた、
苦味と酸味を弱く表現してあります。

代わりに、コアントローの味が
比較して目立つようになりましたね。 味の強さ自体は変わってないと思いますが、
ライムが息を潜めたから目立つようになったのでしょうね。



ちなみに、ライムの酸味が消えた理由は、
アルコール度数が高すぎて、
舌に感じる揮発感(刺激と言い換えてもいい)が出てきて
ライムの酸味を画した構図になった模様です。

一方、コアントローはこの揮発感では隠れないから
相対的に出てきたのだと思います。

※この検証の後
 ライム&スピリタス
 コアントロースピリタス
 を個別に検証した感想です。