スピリタスのカクテル活用法(ブラック・ルシアン編)
今日もシンプルなカクテルです。
ウォッカとコーヒーリキュールのみを使用した
「ブラック・ルシアン」です。
ホワイト・ルシアンだったり、ダーティ・マザーだったりと、
バリエーションも豊富なカクテルですね。
実は、今回の検証をやる前から
ちょくちょくスピリタスで作って飲んではいます。
が、当然比較はしたことないので、今回やってみるという流れ。
一般的に流通しているレシピが、ウォッカ:コーヒーリキュール=2:1で
いつもやっているのがスピリタス:コーヒーリキュール=1:1のため、
まさに今回のセミスピリタス置き換えが該当しますね。
コーヒーリキュールの銘柄の違いで調整は必要と思いますが、
多分この割合が最適かな?
と思っています。
(とはいえ、コーヒーリキュールもそこまで詳しいわけではないですが…)
しかし、実際はどうなのでしょう?
では、詳細をご覧ください。
検証方法
以下の3つのウォッカベースのカクテルを飲み比べ、味の変化を見ます。
(備考)
対象カクテルのレシピ
(材料※割合表記)
- ウォッカ…40ml
- コーヒー・リキュール…20ml
【以下、材料の通販サイトを載せる】
(作り方)
シェーク・ステアしたのち氷に浮かべる
※今回はステアで実施
※カクテル完全バイブル116ページ記載
評価方法
以下の5段階で付けます。
味のバランス
1…呑めたものではない ~ 5…これはいける!!
濃さ
1…すっきりですいすい飲める ~ 5…濃ゆいのでチビチビ飲める
危うさ(度数と飲みやすさのバランス)
1…度数の割に飲めない ~ 5…度数の割に飲めてしまう
検証結果
通常レシピの「ブラック・ルシアン」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…3
- 危うさ…4
- 度数…約31度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
強 甘甘甘香苦
↑ 甘 香苦
苦
↓
弱
感想
飲み口は甘さが目立って、
飲んでいる最中は基本的にそれが続く印象です。
そして、後味にはカルーアの香ばしさと苦さが感じられて
スムーズな味の変化ですね。
甘いといってもそこまでのしつこさはなく、
ウォッカのおかげで伸びてるから割とスムーズに飲めます。
味のケンカもしていないため、割とまとまりはいいです。
ウォッカがきれいにサポートにはまっています。
ハーフスピリタス置き換えの「ブラック・ルシアン」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…4.5
- 危うさ…4.5
- 度数…約58度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
強 甘甘苦揮
↑ 甘苦香甘
苦香
↓ 香
弱
感想
うん、まず色が違いますね。
カルーアが薄まった印象がありません。
味としてはコレも他のカクテルの置き換えと同じように、
後味までの感覚が濃縮された感じかな。
あとは後味にアルコールの甘さと揮発感が加わっています。
濃く短く、って感じでしょうか。
通常レシピと比較しても、
おおよそ当初の予想が当たっていた形になります。
味の濃さ的にも、度数的にも。
この一杯だけで満足できる感じですね。
完全スピリタス置き換えの「ブラック・ルシアン」
- 味のバランス…2.5
- 濃さ…4.5
- 危うさ…5
- 度数…約71度
味の推移
飲み始め← →のど越し、後味
(薄まる前)
強 揮揮揮
↑ 刺刺刺
↓
弱 酸酸
甘甘
(薄まった後)
強 甘揮揮揮
↑ 刺刺刺
甘甘甘
↓
弱
感想
これは、氷が解ける影響が非常に強く出る結果になりました。
アルコール度数が高い分、溶けやすくなっているんでしょうね。
溶ける前の状態としては、
カルーアさんの味がどこに行ったか完全に行方不明になりました。
カルーアの甘味も苦味も全部隠れています。
一応酸味っぽい刺激は感じますが、
スピリタスショットで同じ感触があるので、
この酸味はスピリタスですね。
ほんのちょっとまろやかになったスピリタス
という表現がぴったりです。
一方、氷が少々溶けると、
飲み進めてたらカルーアの甘さが底に感じられるようになります。
それと同時に味が伸びた印象もありますね。
とはいえ、ここまで薄まる前後で味に変化が出るものも珍しいと思います。
主役交代に近いものを感じますね。
最期のフルスピリタス置き換えについては、
氷が解ければ溶けるほど
ノーマルのブラック・ルシアンにどんどん近づくので、
考えてみれば納得ですね。
ただ、
薄まってもアルコール臭さは残るので、
やるならセミスピリタス出やるのがいいと思います。
その分、アルコール度数が落ちて溶けるのは遅くなるので、
氷はあえて早く溶けるのを狙ってクラッシュアイスが面白いかもです。
爽快感を出す以外にも、
あえて『溶かす』ことで奥のある味の変化を演出するのも、
面白いかもしれませんね。
(ウイスキーのロックをのんびり飲むのに近いでしょうか?)