スピリタスのカクテル活用法(テイク・ファイブ編)
今日のカクテル検証はテイク・ファイブです。
由来は同名のジャズに影響を受けて考案されたからとか。
ハーブの香りも甘味も強い
シャルトリューズ・ヴェールを存分に生かしたカクテルです。
この曲ですね。
music.youtube.com
実は、スピリタスでカクテルを作るときに比較的相性がいいのが、
ハーブ系リキュールだったりします。
今まで、拙がスピリタスでカクテルを作ることができる
バーテンダーさんがいるBARに出向き、
無茶な注文をしてしまった時も、
大抵何らかのハーブ系はほぼ確実に選択肢に入れていました。
(レディキラー目的等のハードカクテルを除く)
基本的に、苦味や爽快感を伸ばすのにスピリタスは非常に有用です。
では、詳細をご覧ください。
検証方法
以下の3つのウォッカベースのカクテルを飲み比べ、味の変化を見ます。
(備考)
対象カクテルのレシピ
「テイク・ファイブ」
(材料※割合表記)
(作り方)
材料をシェークします。
※カクテル完全ガイド100ページ記載
評価方法
以下の5段階で付けます。
味のバランス
1…呑めたものではない ~ 5…これはいける!!
濃さ
1…すっきりですいすい飲める ~ 5…濃ゆいのでチビチビ飲める
危うさ(度数と飲みやすさのバランス)
1…度数の割に飲めない ~ 5…度数の割に飲めてしまう
検証結果
通常レシピの「テイク・ファイブ」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…3
- 危うさ…4
- 度数…約32度
味の推移
(飲み始め→のど越し、後味。縦表記は同時)
甘甘甘甘苦
酸酸
苦
感想
そのままだと、甘っ!苦っ!でもそこがいい!
なのが、シャルトリューズ・ヴェールの印象です。
その特徴を残しつつもウォッカとライムで飲みやすくした印象です。
ヴェールの甘苦を残しつつもショットとかは抵抗があり、
スッと飲みたい時におすすめです。
後味は酸味ですが、
一番最後まで残るのはヴェールの苦味なので、
味の移り変わりも良さげですね。
ちなみに、
上記の味の推移で非常にヴェールの味の表記に
頭を悩ませたのはここだけの話。
ハーフスピリタス置き換えの「テイク・ファイブ」
- 味のバランス…4
- 濃さ…4.5
- 危うさ…2.5
- 度数…約50度
味の推移
甘甘甘甘酸
苦苦苦苦
酸
感想
主役が完全にヴェールに置き換わりましたね。
それをライムが支え、スピリタスが伸ばす印象です。
基本的に、
スッと入る飲みやすいヴェールという認識で間違いないでしょう。
後味くらいのタイミングで酸味が来ます。
飲み口にも若干の酸味があるため、
単純なショットよりは飲みやすいです。
ちなみに、
中盤にも酸味は多分あるんだと思いますが、
ヴェールが強すぎてほぼ検知は不可でした。
飲み始めの酸味も同じレベルで検知不能でしたが、
ヴェールの味を感じる前なら集中すればわかるため、
蒸気の表記では酸は頭にポツンと離して記載してあります。
集中すれば移り変わりがあっておいしいけど、
カクテルにしてはやや単調でくどい…かもしれません。
そのため、カクテルとして認識すると
人によっては肩透かしを食らうかもしれません。
度数に負けないくらい癖が強いため、
危うさは低めに設定しました。
完全スピリタス置き換えの「テイク・ファイブ」
- 味のバランス…2.5
- 濃さ…4
- 危うさ…3.5
- 度数…約62度
味の推移
酸甘刺刺刺甘
苦甘 苦
苦
※最後の甘苦は、アルコールの刺激になれていないとわからない状態
感想
うむ、わかりやすいですね。
ライム→ヴェール→刺激→揮発した後にまたヴェール
というくらいには味が分離しています。
ただ、
刺激になれないと後味のヴェールがわからないくらいピーキーな仕上がりです。
まぁ、60度オーバーですしね。
口の中で回すにしても刺激が味を感じる邪魔をします。
つまりは、入れすぎですね。
ただ、 ここまではっきりと各材料の味が分かれるとは想定外でした。
先日、
『まともに味わえるのは70度まで』
という仮説を立てていたのですが、今回は62度で、
『わからないことはないけど、慣れないと厳しい』
という状態になりました。
元々、シャルトリューズ・ヴェールがメインとなるため、
多少度数が高くても味わえるかな?
と思っていただけにちょっと予想外ですね。
60~70度は慣れが必要なのかもしれません。
(もちろんこれは、拙の場合、ですが。)