スピリタスのカクテル活用法(ベルニス編)
今回は酸味と苦味が豊かなカクテル。
ベルニスです。
カクテルの中身から、
比較的酸味と苦味がメインになるカクテルですね。
前回のグリーン・スパイダーよりも
繊細な組み合わせのカクテルになりますが、
スピリタスに置き換えても崩壊しないで済むだろうか…
不安ですね。
では、詳細をご覧ください。
検証方法
以下の3つのウォッカベースのカクテルを飲み比べ、味の変化を見ます。
(備考)
対象カクテルのレシピ
「ベルニス」
(材料※割合表記)
(作り方)
材料を入れてシェーク
※バーテンダーズ・ポケット・バイブル102ページ記載
評価方法
以下の5段階で付けます。
味のバランス
1…呑めたものではない ~ 5…これはいける!!
濃さ
1…すっきりですいすい飲める ~ 5…濃ゆいのでチビチビ飲める
危うさ(度数と飲みやすさのバランス)
1…度数の割に飲めない ~ 5…度数の割に飲めてしまう
検証結果
通常レシピの「ベルニス」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…1
- 危うさ…3
- 度数…約29度
味の推移
(飲み始め→のど越し、後味。縦表記は同時)
爽爽爽酸
甘
感想
ガリアーノとビターズが入ってるので苦いかと思えば、
ライムジュースが多めに入っていることもあって、
苦味は後味のアクセント程度で主張が目立っていなくて飲みやすいですね。
ショートカクテルとは思えないくらいスッと入ります。
しかも後味に苦味もあるから飽きも来ないですね。
すっきり味。
ハーフスピリタス置き換えの「ベルニス」
- 味のバランス…4.5
- 濃さ…4
- 危うさ…3.5
- 度数…約46度
味の推移
甘甘苦酸酸
感想
元々すっきり飲めていたのがウォッカで
「薄めてた」
からってのがよくわかる味です。
度数アップ&割合増加で、ガリアーノの味がくっきりわかるようになりました。
標準レシピでは後味の苦味だけが目立ってたけど、
これだとガリアーノの甘みも苦味も楽しめます。
じゃあ、ライムの味は?
ってのはありますが、メインは張ってない感じです。
あくまで酸味が後味に、という印象かな?
楽しみ方は違うけどこっちも十分味の移り変わりが楽しめて美味しく飲めます。
濃さ的には、標準よりはもちろん濃くてチビチビって感じですね。
度数は約46度で、
カクテル慣れしてる人なら度数相当の味ってわかるかな。
度数感が目立つわけでもないけど、レディキラーってわけでもないですね。
完全スピリタス置き換えの「ベルニス」
- 味のバランス…3.5
- 濃さ…5
- 危うさ…4
- 度数…約58.5度
味の推移
浮浮(揮発開始)甘
酸
苦
苦
alc
感想
…うん?
舌にのせ始めは味が乗らないですね。
アルコールが揮発し始めて初めて味が理解できました。
不味くもないけど、さっきのほうがおいしいと思います。
濃さはもうちびちびとしか飲めないのは、当然といえば当然ですね。
ただ、他のこのレベルの度数のカクテルに比べればまぁ、
まだ、飲みやすいかなと思います。
前回、
「甘さを出すならスピリタス多め、
他の味、例えば苦味、爽快感を出すなら少なめ。
70度を超えるとそれどころじゃなくなる。」
という仮定を立てましたが、
GET27ほど主張が激しくないリキュールの場合は、
そのラインは絶対的なものではなく、
ゆったり目のリキュールなら相対的に少ない方向に境目が変わるので、
そのあたりの認識も必要みたいですね。
ガリアーノはGET27よりも主張は薄めのリキュールなので、
フルスピリタス置き換えは58.5度と70度には届いていないですが、
味の認識ギリギリラインって感じがします。
即興でおいしいカクテルを作るバーテンダーさんはやはり偉大ですね…