Oracle製品における、第三者保守乗り換えの判断について
最近また、リミニさんが吠えております…
昨年もリミニさんのことが記事になったとき、私としては
『開発費も捻出しない企業が許可なしで乗っかるとはけしからん!』
…と、憤慨したものでした。
(一応、Oracle製品のサポートを業務としているもので…)
しかし、実際はどちらの方がサポートがいいんでしょう?
ちょっと、確認してみました。
Sustainingサポートに関する記載について
リミニのwebサイトには、以下の記載があります。
Oracle Databaseのサポートサービス | リミニストリートは、Oracle Databaseの独立系サポートで業界トップクラスのサービスを提供
2017年にOracle Databaseのユーザーを対象に行われたある調査によれば、
74%の回答者がOracle Database 11.1以前のリリースを利用していると回答しています。
これらのリリースで受けられるサポートはSustaining Supportであり、
つまりこれは、ユーザーがOracleから十分なサポートを受けられない状態にあることを意味します。
さらに、回答者の48%は、自身のデータベース環境で提供されているサポートの内容を全く理解していないか、誤解していました。
人によっては、『誇張しすぎではないか?』
と思う人もいると思いますが、実際そんなものでしょう。
そして、Sustaining サポートがパッチ作成はNGであることも認識していないお客様が、
経験上多い気がします。
Sustainingサポートでは、どれくらいやってもらえるのか?
SustainingサポートでOracle社に問い合わせをした場合、
サポート部門の問合せ以上は実施してもらえません。パッチもないです。
具体的には、以下のケースに陥った場合、お約束の以下の言葉がいただけます。
『サポート外なので、バージョンアップした後お問い合わせ願えますでしょうか』
⇒この発言を聞くたびに、できれば苦労せんわ!!バカちん!!と思う気持ちをぐっとこらえます…
- 検証環境を作成し、障害の再現を試みる必要が出た場合
- 先例がない場合
サポート部門での対応≒MOSの記事検索+α程度しか調べてもらえない
という認識でいいと思います。
つまり、自力で調べられる程度のスキルがある場合のSustainingサポートの意味はなく、
リミニさんの担当者のスキル次第ではリミニさんの方がサポートの質が上になる可能性が十分にあります。
※例外として、アシ〇ト、コー〇ル等の保守サポートを受けている場合は、
その保守サポートの会社が検証環境を構築している可能性があるため、
パッチ作成は無理としても、善後策をお伝えしてくれる可能性はあります。
まぁ、それをせずOracle社とイコールの対応をするのであれば、
保守サポート契約結ぶ意味がないですけどね…
リミニと契約する際の懸念材料
リミニさんのwebサイトには、以下の明言がされております。
- 15分以内の応答を保証
しかし、これは実現可能なのか?という点に少々疑問が残ります。
根拠は、日本法人の従業員が20人しかいないという点からです。
20人であるソースは以下です。
少々反則なソースである気もしますが、上記の企業情報に
従業員数20人と明言がされておりました。
はたして、これだけの人数で対応が可能なのか?という危惧はあります。
(参考までに、アシ〇トのサポートはおおよそ60人以上だった…はずです。
プラスα、場合によっては営業SE等の協力も仰げるため、実質それ以上ではないでしょうか?)
もちろん、必要に応じて本社と協力して対応はしていくと思いますが、
こればかりは、現在リミニさんが日本でどれだけ契約を結んでいるのかがわかりませんので、何とも言えません。
結論
以下の条件を満たす場合は、一度懸念事項を整理したうえで、
対応可能かどうかリミニさんに問い合わせてみてもいいのでは… と思います。
(正直、サポート担当者のスキル等々の要素を排除すれば、
ユーザーの独自開発部分やカスタマイズ部分もサポート対象である点において、
リミニの方が手厚いサポートが受けられる可能性が高い気がします)
- バージョンが12.1より古く、併用しているアプリ等の互換上、
容易にバージョンアップができない場合(もしくは12.1でExtendedサポートを契約していない場合) - アシ〇ト、コー〇ル等の保守サービスを受けていない
(受けている場合は、上記のサービスと料金も加味する必要があります)
私見
あれ、ひょっとしてリミニの活動が活発になるほど、
自分の仕事のパイ(Oracle製品サポート業務)が食われていくのか…???